シュレッダーの紙くずは、6つの業種以外なら事業系一般廃棄物である

公開: 2026-08-31|運営: ubusuna works

この記事の結論

紙くずが産業廃棄物になるのは、建設業・パルプ/紙/紙加工品製造業・新聞業・出版業・製本業・印刷物加工業の6つ(とPCBが付着したもの)に限られます。オフィスや店舗のシュレッダーくず・ダンボールは事業系一般廃棄物で、産業廃棄物のマニフェストは要りません。

誰向けか: オフィス・店舗から出る紙ごみをどちらの区分で出すか決める、事業所の管理担当者

  1. 自社の業種が、施行令2条1号の6業種に当たるか
  2. 一般廃棄物と産業廃棄物で、委託先の許可が別であること
  3. マニフェスト(産業廃棄物管理票)は産業廃棄物の制度で、一般廃棄物には無いこと

事業系ごみで最も多く調べられているのは、料金の次にこれである。

「シュレッダーで出た紙くずは、産業廃棄物なのか」

答えは業種で決まる。そして条文にそう書いてある。

条文は、6つの業種を名指ししている

廃棄物処理法施行令2条1号は、産業廃棄物になる紙くずをこう限定している。

紙くず(建設業に係るもの(工作物の新築、改築又は除去に伴つて生じたものに限る。)、 パルプ、紙又は紙加工品の製造業、新聞業(新聞巻取紙を使用して印刷発行を行うものに限る。)、 出版業(印刷出版を行うものに限る。)、製本業及び印刷物加工業に係るもの 並びにポリ塩化ビフェニルが塗布され、又は染み込んだものに限る。)

出典: 廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令(昭和46年政令第300号)第2条第1号 (e-Gov法令検索・2026年8月31日取得) https://laws.e-gov.go.jp/law/346CO0000000300

「限る」が2回出てくる。列挙された業種以外の紙くずは、産業廃棄物ではない。

業種紙くずの区分
建設業(新築・改築・除去に伴うもの)産業廃棄物
パルプ・紙・紙加工品の製造業産業廃棄物
新聞業(新聞巻取紙で印刷発行)産業廃棄物
出版業(印刷出版を行うもの)産業廃棄物
製本業産業廃棄物
印刷物加工業産業廃棄物
上記以外(オフィス・店舗・飲食店・学校・病院など)事業系一般廃棄物

PCB(ポリ塩化ビフェニル)が塗布・染み込んだ紙くずも産業廃棄物だが、 これは通常のオフィスからは出ない。

だからオフィスのシュレッダーくずは、事業系一般廃棄物

一般の会社が書類を裁断して出した紙は、業種が上の6つに当たらないかぎり 事業系一般廃棄物である。区の許可業者(一般廃棄物収集運搬業)に委託するか、 区の収集に出すことになる。

ダンボールと古紙も同じ理屈で、製造業でなければ事業系一般廃棄物である。 ただしダンボールは資源として無償または有償で引き取られることが多く、 その場合は「廃棄物」として出さずに資源回収に回すという選択肢が別にある。

木くずも同じ構造で、施行令2条2号が建設業・木材や木製品の製造業・パルプ製造業・ 輸入木材の卸売業などを名指ししている。紙くずだけの特別な話ではない。

マニフェストは、産業廃棄物の制度である

「事業系一般廃棄物にマニフェストは必要ですか」もよく調べられている。

マニフェスト(産業廃棄物管理票)は廃棄物処理法12条の3が定める制度で、 産業廃棄物を委託するときの仕組みである。一般廃棄物にこの制度は無い。

したがってオフィスのシュレッダーくずを区の許可業者に委託する場合、 産業廃棄物のマニフェストは交付しない。

ただし書類が残らないという意味ではない。委託契約書を交わし、 計量伝票や処理量の報告を受けている事業者は多い。 機密書類であれば、溶解処理の証明書を出す業者もある。 制度上の義務と、実務上の証跡は別のものである。

両方が出る事業所は、許可も2つ要る

一般廃棄物と産業廃棄物では、業者が受ける許可が別である。 一般廃棄物収集運搬業の許可では産業廃棄物を運べず、逆もできない。

飲食店のように生ごみ(一廃)と廃プラスチック類(産廃)が両方出る事業所は、 1社で両方の許可を持つ業者を選ぶか、2社に分けることになる。

当サイトが収録している中央区の名簿は産業廃棄物の許可の有無まで公表しており、 297社のうち278社が両方を持っていた。両方をまとめて頼める業者のほうが多い。

迷ったときの確かめ方

  1. 自社の業種を、施行令2条1号の6つと突き合わせる
  2. 当てはまらなければ、紙くずは事業系一般廃棄物として区の許可業者へ
  3. 当てはまるなら産業廃棄物で、マニフェストが要る
  4. 判断がつかない業種(印刷に近い加工業など)は、事業所のある区の清掃事務所に 業態を伝えて確認する。区が区分を判断する立場にある

区が公表している一般廃棄物収集運搬業の許可業者は、当サイトで 22区・5,406件(会社の数では513社)を転記して掲載している。


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